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2022.02.03
『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェスの野心にスタッフも圧倒のメイキング入り特別映像<From Angouleme To Ennui編>解禁!
フランスのアングレーム全体を撮影所に?!町並みがたちまちウェス・アンダーソンの世界へ変貌!この度、ウェス・アンダーソン監督の野心にスタッフも圧倒のメイキング入り特別映像が解禁されました!
1月28日に封切られ、豪華キャスト陣のコラボレーションや、様々な文化へのリスペクトが込められたストーリー構成のほか、ウェス・アンダーソン作品ならではの細部までこだわった美術セットや小物にも絶賛の評価が集まっている本作。今回解禁された特別映像では、ロケ地となったフランスのアングレームでのロケハンの様子や、町並みがたちまちウェス・アンダーソンの世界へと変貌していく過程、そして実際の撮影現場に迫ります。
本作にぴったりなロケ地を見つけるためにフランス各地を探し回ったというウェスは「街から一歩も出ずに街にあるものだけを利用して全編を撮影できる街だ」とアングレームを説明し、美術のアダム・ストックハウゼンも「階段も坂道もすべてが完璧だった」と語ります。
しかし最初は、フランスの架空の街を舞台に短編のストーリーが次々と展開されるという脚本にスタッフの誰もが衝撃を受けたようで、編集のアンドリュー・ワイスブラムは「“出来るの?”とすぐウェスに聞いたよ(笑)」、ストックハウゼンも「最初はかなりパニックだった」と当時立ちはだかった壁を振り返ります。様々な試行錯誤を経て、第三話「警察署長の食事室」に登場する誘拐犯のアジトはアングレームの街中に一からビルを建て、第一話「確固たる名作」に登場する刑務所をはじめとする様々なセットは街の工場跡を改造した撮影セットで撮られていくなど、アングレームの街を丸ごと活用し、大規模な撮影が進行!ウェスも「アングレーム全体が野外撮影所だった」と振り返ります。

さらには町並みや倉庫を貸し出す他にも1,000人を超えるアングレームの住民もエキストラとして参加!さらには漫画のメッカとしてフランスで有名なアングレームにはアニメーション学校もあり、第三話「警察署長の食事室」で登場するアニメーションのシーンは現地の人や学生を雇って制作されたもの!メイキングにはエキストラ一人一人に敬意を込めて握手をするウェスの姿も切り取られており、ウェスは「彼らはいわばパートナーだ」と明かしています。

映像には、なんとティルダ・スウィントンの実の伴侶で芸術家のサンドロ・コップが、劇中に登場するモーゼスの絵画を制作する様子や、一時停止のシーンでは後からデジタル編集をすることなく本当にその場で“だるまさんがころんだ”をすることとなり、和気あいあいとしたキャストたちの姿と、隅から隅までリアルなものにこだわったウェス・アンダーソンらしい撮影風景が映し出されます。モーゼス役のベニチオ・デル・トロも「映像や美術表現へのこだわりが強い。細部にまでこだわり抜かれた小道具、衣装、カメラワークがとてもユニークで、いかにもウェスらしい。全てが別次元だ」と太鼓判を押すほど!
「一度観ただけでは観きれない」、「何度でも観たい!」と感想も溢れる本作ですが、是非とも2度目は画面の随所にも目を凝らしながらお楽しみください!